Food, place and memory
一皿から、
土地の記憶を読む。
料理は、気候や交易、宗教、移住、保存の知恵が重なってできています。 名前やレシピの先にある「なぜ、この土地で生まれたのか」をたどります。
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ラクサを頼むと、白い汁と褐色の汁が出てくる
ココナツミルクのまろやかなラクサと、魚とタマリンドが香る酸っぱいラクサ。同じ名前を持つ二つの汁を、プラナカンの移動と港町の地理からたどる。違いは正解の分裂ではなく、各地の台所が手に入る材料を選び直した跡だった。
執筆日:

テンペの大豆を白い板へ縫い合わせるものの正体
ばらばらの大豆を結ぶ白いものは、粘りではなくカビの菌糸。ジャワの記録、葉包みの技術、発酵に必要な空気から、テンペの形を読み直す。バナナの葉は菌そのものではなく、発酵の場を整える包みだった。
執筆日:

ヌクマムの一滴は、なぜ船の上から始まるのか
魚と塩だけなのに、ヌクマムの味はどこでも同じにならない。フーコック島の木樽、内臓酵素と耐塩性微生物、船上での塩漬け、港から外へ運ばれる産地名をたどる。
執筆日:

蓋をするのに、カオニャオの籠はなぜ密閉しないのか
ラオスのもち米カオニャオは、水で炊かず、円錐形の籠で蒸し、編み籠に移して手で食べる。二つの籠が担う水分調整を、雨養稲作と指先に合わせたおかずから読み解く。
執筆日:

穴のある樽が、イワシの雫を調味料にした[コラトゥーラ]
アマルフィ海岸の港町チェターラでは、塩漬けのカタクチイワシを押し、樽底から落ちる液を集めてきた。捨ててもおかしくない副産物は、木樽の構造、沿岸漁業、祝祭日の食卓によって、一滴ずつ使う調味料になった。
執筆日:

魚の姿を残したまま、プラーラーはなぜ一さじに溶けるのか
雨季の水田魚、乾季の塩、稲から出る米ぬか。それらを甕に集めるプラーラーは、季節の漁獲を保存するだけでなく、魚の身と発酵液を料理全体へ行き渡らせる調味料になった。
執筆日:
Editorial lenses
三つの視点で読み解く
土地と気候
穀物、香辛料、発酵、乾燥。土地の条件が味をどう形づくったかを読みます。
人の移動
交易、移住、国境の変化を通して、一皿に重なった文化をたどります。
暮らしの知恵
保存方法、祝いの日、日々の台所から、料理が受け継がれた理由を探ります。